スティーヴン・ビショップって、ミュージカルやハリウッドの音楽が香るポピュラー音楽のメインストリームの継承者だということが、このアルバムを聴くとよく分かります。とてもナチュラルで優しい歌声に聴き惚れてしまいますね。ロック全盛の70年代中期、LAに登場した彼の処女作。街を生きる人々の物語りをさりげなく紡ぐ名手。なごみの名曲「On And On」はここに収録されています。.
日本の邦題「アメリカン・モーニング」こと「Just Wehn I Needed You Most」が思わぬ大ヒット。ことに日本では繰り返しTV CMなどに使用されるエバーグリーンな1曲に。やわかくてほんのりとした味わいのポップスがふんだんに盛り込まれた作品。少年っぽさの残った透明な歌声にも魅力が。突然聴きたくなることがあるのですね、このメロディを。.
イギリス録音の「雨に微笑みを」の大ヒット後、再びアメリカに腰を据えた時代の傑作。長年の作詞パートナーであるハワード・グリーンフィールドと70年代以降を共に歩んだフィル・コディとのコンビネーションは円熟の領域。しかし、リー・リトナーらが参加したサウンドは若々しいシティポップ。タイトル曲の疾走する16ビートにビックリ! 「Born To Be Bad」もポップス好きにはたまりません。こんなにポップスでいいんだ! うれしい気持ちになります。未配信アルバムです。.
収録曲・データ
【曲目】All You Need Is The Music / Candy Kisses / Should've Never Let Her Go / Sad, Sad Story / Tillie The Twirler / Love Keeps Getting Stronger Every Day /Born To Be Bad / What A Surprise / You Can Hear The Love / City Boy
NYのSSWチーム、キャッシュマン&ウエスト主宰のレーベルLifesongはフォーキーなプリAOR名盤の多い知る人ぞ知る好レーベル。天然カーリーヘアに髭面。でも、その顔には子供みたいな大きな瞳が覗くディーン・フリードマンは、生粋のニューヨーカー臭がぷんぷん漂う最高のSSW。セカンド・アルバム「Well Well Said The Rocking Chair」をハイファイでは長年プッシュしていますが、このファーストも捨てがたい。ジャズ風味豊かな「Funny Papers」そしてエレピが切ない「Humor Me」でノックアウト。.
オーストラリアのロックバンドとしてのちに世界的な成功を手にする彼らのファースト・アルバム。ファニーなイラストだったオーストラリア盤とは趣を変えて、ロックバンドらしさを押し出したUS盤です。アメリカでもスマッシュヒットしたのはフォーキーな「I’ll Always Call Your Name」。「Curiosity (Killed The Cat)」あたりでのライトメロウ感覚もぜひ。.
【曲目】New York City (You're A Woman) / John The Baptist (Holy John) / Can You Hear It Now (500 Miles) / The Ballad Of The Hard Rock Kid / Going Quietly Mad // Oo Wee Baby, I Love You〜Love Is A Man's Best Friend / Back On My Feet / Come Down In Time / Dearest Darling / Nightmare #5 / The Warning (Someone's On The Cross Again)
現在もキーボード奏者として裏方で活躍するUKのブルーアイドSSW唯一のソロ。ここに収録されたドゥーワップライクなモダンポップの名曲にしてヒット曲「Eighteen With A Bullet(憧れのヒットチャート)」は、もともとコリン・ブランストーンが歌う予定だったとか。ファルセットを活かしたグッドタイムでメロウなナンバーの目白押し!.
収録曲・データ
【曲目】Eighteen With A Bullet / A Whole Pot Of Jelly (For A Little Slice Of Toast) / Hold Me Closer / Shadow Of A Doubt / Anytime // Please / Lovin' As You Wanna Be / Kangaroo Dip / Number One Priority / Shining Eyes
マッスルショールズ録音。”ひとりブレッド”とでもいうべきテイスト漂うタイトル曲の美しいMOR感覚や、バリー・マン&シンシア・ワイル、スティーヴィー・ワンダー、ジェフ・バリーなどゲスト作曲陣の匠な技が光ります。洗練された南部サウンドにジャストフィットのブルーアイドな男性ヴォーカリスト(1曲だけ自作曲も)。バリー・マン作の「You Turn Me Around」は何度も聴き返してしまいました。.
収録曲・データ
【曲目】Rings / I Believe (When I Fall In Love It Will Be Forever) / You Know Me / Constant Disappointment / I Am What I Am // Go Ahead And Have Your Fun / Walkin' In The Sun / You Turn Me Around / I'll Be Your Brother / I'll Come And Get You Every Sunday
ウィットに富んだポップスが好きな人を、夢中にさせること間違いなし。ニューヨーク・メイドらしく、ひとくせもふたくせもあるアーバン・ポップの楽しみが詰まっています。2作目「On And Off Again」の渋〜い味に人気が集中していますが、このファーストの知的かつノスタルジックなシティポップも最高なのですよ。ストリングス・アレンジはチャーリー・カレロ。久しぶりの入荷です。.
同時期のアルバム「One Fine Morning」が「SUBURBIA SUITE」でピックアップされたり、トニー・コジネクのファーストでバックを務めたことなどで知られるカナダのロックバンド。ブラスを加えたファンキーロック・サウンドにポップで繊細なメロディをしのばせるのが得意なんですよね。メリハリの効いた演奏はブレイクビーツとしても重宝されました。.
【曲目】Lightning Lady / Circus Ride / Friends Of Mine / Yukon Lady / July Moon // Forever / Only Love / Sunrise To Sunset / Gold And Mellow / Summer Afternoon
ブロードウェイ・ミュージカルで仕事をするうちジュディ・ガーランドに認められ発表したデビュー作。後にL.A.に拠点を移すため、NY録音はこれ一枚だけ。アル・ゴルゴーニ、デニス・セイウェルらNYのミュージシャンがバックアップしています。「Make A Time For Lovin’」を是非ご試聴ください。ポール・ウィリアムス「Someday Man」のような肌触りを持つ美しい傑作だとわかってもらえるはずです。余談ですが、彼の奥様がジャッキー・デシャノン。.
収録曲・データ
【曲目】The Farmer / My Cabin / Make A Time For Lovin' / Seventh Avenue / Just Somebody // Give A Little Laughter / Sunny Days / Piano Picker / Wouldn't It Be Nice / Please Don't Send Them Anymore【Drums】 Dennis Seiwell【Bass】 Russell George【Guitar】 Albert Gorgoni【Woodwind】 Phil Bodner【Producer】【Piano】【Vocals】【Orchestration】 Randy Edelman
ネオアコの前哨戦みたいなタイトル曲「恋はリズムにのって (Take A Little Rhythm)」。これって今聴くと、ちょうどいい懐かしさですね。このとき彼は21才。収録曲は10代で書かれたもの。A-2「恋はリズムにのって」からA-5「African Queen」までの流れなんかホント素晴らしいですね。クリス・レインボウのファンにも聴いてほしいもの。ロンドンA&Mが見いだしたアーティストです。.
収録曲・データ
【曲目】Fools' Society / Take A Little Rhythm / Saturday Heartbreaker / We Were All In Love / African Queen // Live Every Minute / Jamie / Page By Page / The Hollywood Role / A Goodnight Song
彼らの最大のヒット(全米6位)となったメロウな「Sharing The Night Together」を含む8作目。「When You're In Love With A Beautiful Woman」も全米6位。人気の「Sexy Eyes」がヒットするのは翌年ですが、本作にもすでにシティポップな香りが濃厚。日が暮れた頃に似合います。ジャケからは想像つかないかもしれませんが、本当です。.
収録曲・データ
【曲目】Sharing The Night Together / Sweetest Of All / Storms Never Last / I Don't Want To Be Alone Tonight / Knowing She's There // Clyde / When You're In Love With A Beautiful Woman / Dooley Jones / I Gave Her Comfort / All The Time In The World / You Make My Pants Want To Get Up And Dance
デヴィッド・フォスター、ダニー・ジェラルドらが中心に結成されたバンドの記念すべき一作目。世界的プロデューサーであるフォスターの第一歩といっていい作品です。「What Would I Do Without You」をはじめ、骨太な骨格を持ちながら、メロディは爽快。マン&ワイル作の「A Long Way To Go」の美しさにも心奪われ、トッド・ラングレン「Hello It's Me」調の「Twenty-Six Years」も最高!.
アレッシーの双子の兄弟が在籍していたグループのセカンドにしてラスト。なにしろ最高の70sポップ! アープ・シンセサイザーが颯爽とかけぬけるアコースティック青春ポップの傑作。「Blonde」のとろけるような甘さ、「Can't Live This Way」の疾走感、最高です。かつては”早すぎたネオアコ”と言っていましたが、さらに時代が一回りして、今はもっとしっくりします。最高!.
もとはイーストコーストのカントリー・ロック畑。しかし、時代の流れで、こんな驚きの傑作を残してくれます。AORファンもぐっとくる16ビートナンバー「Ooh My Love」で幕を開けるセカンド・アルバム! フォーキーなテイストを活かしたまま、ぐっと洗練させたサウンドが痛快なのです。兄弟ならではのハーモニーがばっちり決まったスイングナンバーB-1「Ya Ba Da Ba」も是非! ウェストコーストのように思えて、彼ら東海岸なんです。.
前作「孤独の世界」への高い評価を受けて、ついにやりたいことがアルバム一枚では収まりきれなくなってしまったLP2枚組のサード・アルバム。ジェームス・テイラー「Country Road」やレイ・チャールズ「I Got A Woman」を自分流の解釈でカヴァーしたり、時代をとらえるためにあれもこれもと取り込んでいた彼の姿は、ずばりスタイリッシュな“あがき”なのだと思います。だから今もなお人の心を打つのでしょう。チャーリー・カレロとの共作「She Gets Me Where I Live」は「赤心の歌」の世界に連なる名曲。.
収録曲・データ
【曲目】Brand New Day / Piano Solo Introduction / I Got A Woman / Country Road / I Bought You The Shoes // Introduction / Easy Does It / Buckskin Boy / Love Theme From "The Landlord" // Sad, Sad Sunshine / Let The Dutchess No / She Gets Me Where I Live / A Rose And A Baby Ruth / Baby, Please Don't Go // God Sheds His Grace On Thee
ナイーヴな70年代シティサウンドの代名詞のような人気盤「Prime Cuts」に続く本作も当然、その流れを継ぎ、胸を打つメロディとアレンジで彩られています。ユニット4+2の60sヒット「Conclete And Clay」のカヴァーで始まり、すべての曲がそれぞれ短編小説のような雰囲気。中でもタイトル曲はクリス・レインボウのような奥行きのある名曲!.
収録曲・データ
【曲目】Concrete And Clay / Blue Street / The Uptown, Uptempo Woman / Highway Affair / Farewell Fairbanks // You / Let The Sailors Dance / Fresh Out A Love / Bring The Baby In With The Bacon / A Weekend In New England
NYメイドのハートウォーミングなプリAORサウンド。主役の彼はひげ面に天然もしゃもしゃヘアスタイル。しかし、その毛だらけの顔からのぞくつぶらな瞳同様、その歌声はどこか少年のような魅力。ダニー・ディアドルフにも通じます。NYの街角のデリでの風景を、アップテンポなジャズテイストで描いたB-1「The Deli Song」なんか最高です。全体の雰囲気も都会の青春スケッチのようで。エレピの音が沁みます。.