ヴァン・ダイクと兄カーソンのパークス兄弟が在籍していたフォークコーラス・グループ。これがファーストです。このときヴァン・ダイクはまだ21歳。後の迷宮的なサウンド作りの片鱗はうかがえない…かと思いきや、兄弟がアレンジに参加した2曲「When The Sun Goes In」「Greenwood County」ではコーラスやリズムに対するセンスが他とは明らかに異なって聞こえます。.
小股の切れ上がったラテンピアノを聴かせる50年代の名人。とにかくタッチが素早くて、ラテンであることを一瞬忘れそう! B・バンブル&ザ・スティンガーズみたいな勢いで駆け抜けてます。「Carmen Boogie」「Jungle Rhumba」「Tempus Fugit」など、A面は、そんなインスト中心。B面では一転。ふくよかで色っぽい女性が歌う「Say Si Si」から、まろやかに。.
収録曲・データ
【曲目】Carmen Boogie / Juba Dance / Eli, Eli / Jungle Rhumba / Mama Inez / Tempus Fugit // Say Si Si / Serenade In Blue / Don't You Love Me Anymore / Those Foolish Things / Why Should I / Don't Call It Love
カリブ海のナット・キング・コールを目指し、渡米して録音もした人だけに、いい声してます。これはカリブに戻り、ホテルのラウンジを舞台に70sモードの姿を披露したアルバム。チープなシンセ音に腰砕け、でもビートはノリノリの「My Cherie Amour」を許せるかどうかが評価の分かれ目。でも、この境目の旨味が最高なんです。「幸せの黄色いリボン」もかっこいい! カーペンターズの「I Won’t Last A Day Without You」でまったりほろり。.
収録曲・データ
【曲目】Spanish Harlem / Pretend / Man Smart Woman Smarter / Tie A Yellow Ribbon / Shame & Scandal // I Won’t Last A Day Without You / My Way / Island Woman / Feelings / My Cherie Amor
大ヒットした「Oh Girl」を収録しているということに目が行きがちですが、本作はソングライター/プロデューサーとして脂が乗りきっていたユージン・レコードのセンスが冴え渡っていて、むしろ「Oh Girl」がかすむくらい。「The Man And The Woman」(男と女、ではなく)やマーヴィン・ゲイ「Inner City Blues」を交えて展開するB面なんて筆舌に尽くし難し! スウィート! そしてビタースウィート!.
ジャック・ニッチェ・プロデュースのソフト・ロック〜バブルガム路線のナイス・グループ。スペクター風のサウンドを導入したA-1「I Could Be So Good To You」(超名曲ソフトロック!)に始まり、爽快感+ガッツ+センスにあふれた名曲ばかりです。元々はシアトルのガレージ・バンドだったという経歴も良い方に作用してるはずです。モノラル!.
60年代の気分をいっぱい吸い込んだ最高のポップジャズ・ヴォーカル! アルト・サックスとオーボエのケン・ジェンセンと、小さな体で気取りなくクールに歌い、スキャットする女性シンガー、ビヴァリー・ライマンのおしどりデュオ。グルーヴィー・ボッサ「The Face I Love」やソウルジャズ・アレンジの「Eleanor Rigby」が白眉。軽妙なカッティングのギターはジョー・パス。「Captain Jack」もかっこいい! .
収録曲・データ
【曲目】The Face I Love / Theme From Harper / Who’s Afraid? / Scheherazade / A Man And A Woman / Captain Jack // Eleanor Rigby / Watch What Happens / You’ve Got Your Troubles / Nothing Left To Do But Follow You / You’re Gonna Hear From Me / Holly Golightly【Producer】Richard Bock 【Art Direction】Woody Woodward
ぐっとソウルっぽさを増した69年のアルバム。「By The Time I Get To Phoenix」などではシルキーなストリングスでバラードに仕立てるなど、ジャズシンガーらしいムーディーなアプローチも共存。それがまた現代の耳にはスリルにもなってます。ファンキーな「Got It Together」を提供しているチャールズ・W・レイニーって、あの名ベーシスト、チャック・レイニーのことなんですよ。.
収録曲・データ
【曲目】Son Of A Preacher man / By The I Get To Phoenix / Mr.Walker It’s All Over / I made You This Way / Almost Persuaded // Got It Together / Make The World Go Away / Husbands And Wives / Little Green Apples / Trouble In Mind /
Columbia 360°レーベル(白字、矢印あり)。裏ジャケにカッター傷。盤に薄くくもりありますが音質にはほとんど影響ありません(試聴サンプルは今回入荷の音源を使用しております)。
ガットギターでポップスをヒップなサウンドに。
ボサノヴァをガットギターで弾き、60年代に大きな人気を博したジャズギタリスト、チャーリー・バード。彼がポップスをレパートリーにしていたColumbia時代は、ポップメロディと斬新なリズムを融合させて面白いこと結構やってました。シンプルでパーカッシヴなアレンジの「Up, Up And Away」や、ニール・ヘフティ「Barefoot In The Park」をぜひ。プロデュースはテオ・マセロです。.
収録曲・データ
【曲目】Love Is Blue / Wait Until Dark / Talk To The Animals / Live For Life / The Look Of Love / Shiny Stockings // Up, Up And Away / A Man And A Woman / Sunny / Barefoot In The Park / If I Were A Rich Man
サイ・コールマンっておそろしい人だ。ディスコをいろんな人たちが手がけた時代、ここまでアイデアを注ぎ込んだ人はいないかも。「Chloe」「Speak Low」といったスタンダードも大胆にリアレンジ。「Tea For Two」のメロディをリフに使って大胆に展開させる自作のAラスもすごいし、「Never Can Say Goodbye」を高速にしてしまうのも離れワザ! というか、やっちゃいけないスレスレのこと。脱帽100回!! コーラスにはパティ・オースティン参加。.
収録曲・データ
【曲目】 Chloe / Love Will Keep Us Together / Touch Me In The Morning / The Party’s On Me / Bring Back Those Good Old Days // Speak Low / Never Can Say Goodbye / Doctor’s Orders / Cote D’Azur / There’s Gotta Be Something Better Than This / Time In A Bottle
なぜかあまり語られませんが、実はすごくいいアルバム。フォーク、オールドタイムはもちろん、ジャズやポップスなどをブロンバーグ流に選曲し、演奏、そして謳っちゃいます。自由な意識で選んだレパートリーが独特。ごく私的な気分。テディ・ベアーズの「To Know Him Is To Love Him」を弾き語りでボソッと歌われたら、一発で降参しちゃいます。.
【曲目】Poinciana / For You / I Don’t Know Why / S’ Wonderful / Mimi / Time Was // Dancing In The Dark / Softly As In A Morning Sunrise / It’s Easy To Remember / Moonlight In Vermont / Crazy Rhythm / Catalina
サンディ・ハーヴィッツの名前でデビューし、本名に戻ってからの2作目(通算3枚目)。フォーキーな資質に70年代半ばのメロウ感覚が混ざり合い、もっとも熟した果実になったのが本作と言えます。「You Made Me Come To Pieces」など、エレン・マクルウェインあたりと一緒にフリーソウル全盛期に愛されていました。ジャケも今さらながら美麗。.