ドイツのMPSというとクールなジャズのイメージですが、こういうポップロックバンドのアルバムもリリースしています。欧米のヒットをドイツ語にして歌うプロジェクトのようです。「Make It With You (Ich Bin Immer Fur Dich Da)」や「Puppet Man」などを収録。とろんとしたまろやかさもある、ヨーロッパのロックっぽいおおらかなサウンドです。.
【曲目】Bette Davis Eyes / Jessie's Girl / Take A Chance On Me / Hit Me With Your Best Shot / Leader Of The Pack // Queen Of Hearts / Whip It / Heartbreaker / Hold On Tight / Losing You (I Really Wanna Lose You)
1971年の全米4位の大ヒット「Don't Pull You Love Out(恋のかけひき)」で知られるトリオ。ソングライター・コンビのランバート&ポッターが目指した70年代型Dunhillサウンドの理想はおそらく彼らにあったと思います。目立つヒット曲がないためスルーされがちなセカンド・アルバムですが、タイトル曲をはじめ男のせつなさをグッドメロディに落とし込んだ最高のブルーアイドソウル・ナンバー多数です。「明日に架ける橋」と「君の友だち」のミックスカヴァーもいい!.
シカゴのセカンド。ロゴの大写しジャケはここから始まります。ヒット曲「25 Or 6 To 4(長い夜)」のイメージが強いですが、楽曲、演奏ともに彼らが絶頂期に向かっていた時期で、他の曲もレベルが高い! ロバート・ラム、テリー・キャスがともにいい曲を書いてるんですよ。プログレッシヴなアレンジとキャロル・キングみたいなメロディが融合した、なんて言うと褒め過ぎですかね。.
アレッシーの双子の兄弟が在籍していたグループのセカンドにしてラスト。なにしろ最高の70sポップ! アープ・シンセサイザーが颯爽とかけぬけるアコースティック青春ポップの傑作。「Blonde」のとろけるような甘さ、「Can't Live This Way」の疾走感、最高です。かつては”早すぎたネオアコ”と言っていましたが、さらに時代が一回りして、今はもっとしっくりします。最高!.
もともとアトランタのローカル・グループだった若者たちを、デニス・ヨストの美声でバディ・ビューイ&ジミー・コブの楽曲を聴かせるためのプロジェクトにしたというのが、クラシックス・フォー。さらにデニスの存在を前に押し出した時期のアルバムです。B.J.トーマスにも通じる味わいの良質ポップス/ブルーアイドソウルが詰まっていますよ。「We Miss You」や、そのB.J.も歌った「Most Of All」など聴かずに済ますのは惜しいです。.
カルロス・サンタナの弟ホルヘ・サンタナや、ソウルフルなヴォーカリスト、アルセリオ・ガルシア・ジュニアらで結成された究極のラテンロック・バンド。これは1974年発表の4作目。イーストLA出身の実力派シンガー、ウィリー・Gが参加! チカーノソウルの傑作「Love Will Survive」を収録。名打楽器奏者フランシスコ・アグアベージャもアーシーな歌声を披露。ハートフルな傑作です。.
UK Columbiaでのグレートなデビューアルバム「Chris Farlowe And The Thunderbirds」(UK盤は激レア!)を発売の翌年にジャケを変更してリプレスしたもの。したがって内容も同じですし、60年代の英国盤特有のひしゃげた厚い音質も堪能できます。エリック・バードンと評価を二分するほどソウルフルなヴォーカリストだったクリスの若くモッドなR&Bが骨の髄まで焼け付くほど熱い! .
「A Whiter Shade Of Pale(青き影)」の世界的な大ヒットの翌年のシングルです。彼らの重厚な音楽性は当時デビューしたばかりのザ・バンドとも通じ合うものだったんですよね。このシングルはアメリカではヒットしませんでしたが、アルバム・アーティストとして彼らの評価は高まってゆきます。モノラルミックスです。.
アフリカのアルバムといえば、ザ・バンドの「Music From Big Pink」が発売になってまだ間もない時点で、堂々と完全パロディなジャケ(見開きの内側まで)でリリースされた問題作でしたよね。LA周辺の黒人ヒッピーたちが集まったアフロでルーズなセッション・プロジェクトだったはず。オリジナルはOdeレーベルで1968年リリースでしたが、おそらくアフリカ回帰型ファンクの盛り上がりでリイシューになったのでしょう。クールでじわっと熱くてスピリチュアルで、とてもいいのです。.
いわゆる“宗教ソフトロック”に分類される作品の中でも人気なのが本作です。アッパーで爽快。めくるめく展開とソフトロック心全開のコーラス! 「Smiling At Rainstroms」「Bright New World」「The Flower Shoppe」など、サニーなムードが満点です。50年代から活躍する名アレンジャー、ラルフ・カーマイケルが組織し、メンバーは白人・東洋人・黒人の混合。フラワーかつヘアーな雰囲気に祈りが加わった傑作!.
収録曲・データ
【曲目】Our Front Porch / Smiling At Rainstorms / Bright New World / Trust Me Now / Reach Out To Jesus // Dressing Up Jesus / Memories / We're Not Going To Make It Together / The Flower Shoppe / I've Got Confidence
若きエルヴィス・コステロの絶品バカラック・カヴァー「I Just Don't Know What To Do With Myself」はここに入ってます。ニック・ロウ、イアン・デュリー、レックレス・エリック、ラリー・ウォリスらが参加し、パブロックとパンクを支えたStiffレーベルの誕生を祝った一座のパッケージ・ツアーのライヴ盤です。.
カナダのトロント出身の人種混合ファンクバンド。タイトル曲はもちろんスライのあの曲のカヴァー。スライのピースフルなフィーリングを若々しく消化しながら、自分たちのサウンドにしています。ジャングルビートのハッピーチューン「I Like What I Like」気持ちよし! 「Experience In Love」「Don't Wait For Tomorrow」などのメロウ感も格別! .
収録曲・データ
【曲目】Everyday People / Travellin' / I Get That Feeling / Music Man / Experience In Love / You Make Me Wonder // I Like What I Like / Don't Wait For Tomorrow / Nova Scotia Home Blues / Girls
ブルーアイドソウル・グループ、イソップズ・フェイブルズの元リードシンガー。じつはこのアルバムも、バンド名義のセカンドとして1972年にカナダなどでリリースされたのがオリジナルでした。アメリカでは当時はリリースされず、5年を経て突如陽の目を見たのでした。なので77年といいつつディスコなどの要素はなく、60年代ソウルを昇華したアーリー70sファンキーロックです。ラテン風味を加えた「Ain’t That Peculiar」など、チカーノソウル・ファンにも聴いてほしい隠れた名作です。.
クリス・ケナーのニューオリンズ・ヒットを「I Like It Like That」強引なパワーでカヴァーしたタイトル曲。痛快なR&Bノリとナイーヴな青春ポップスが交錯した時代のアルバムです。バンドとしてのパワーは同時代のビートグループを軽く凌駕していた彼ら。少なくともアメリカではこの時期までビートルズのライバルは彼らでした!.