70年代のニール・セダカは非常に充実していて、駄作無しと言ってしまいます。このアルバムももちろん最高。ニューヨーク風の洒落たソングライティングが冴えまくっています。フィル・コディと組んだ作品「Alone At Last」は傑作ボッサですし、「Hot And Sultry Night」はグルーヴィーなAORサンバ! 都市に根付いた心温まるポップスをどうぞ。ジョージ・マーティンのプロデュース。未配信アルバム。.
A Song.
Alone At Last.
Hot And Sultry Nights.今やエバーグリーンな魅力を湛える74年の4作目。ジャズ、ブラジル、フォークと様々な音楽性を縦断しながら、軽やかな切り口でまとめ上げたボーカル作品。肌触りの軽さがなんともステキです。メル・トーメやカーメン・マクレエが60年代に取り上げ、80年代にはジョン・ピザレリもカヴァーした「Haven't We Met」ほか、全曲最高の内容です。「Penny Lane」カヴァーに悶絶してください。.
Haven't We Met.
Penny Lane.
In The Name Of Love.LAのブルーアイドソウル・デュオ、これがファースト・アルバムです。軽くステップを踏みたくなる洒脱な「You Never Know What You've Got」をぜひ。このしなやかなグルーヴには、70'sシティソウルの旨味が凝縮されています。そして時折挟まれるバラードが秀逸によくて、マジのけぞりものなのです。デニ&ゴールド好きなら、こっちもチェックを!.
You Never Know What You’ve Got.
Three Way Love Affair.
I Need You (Beside Me).マーカス・ジョセフとダニー・ディアドルフのユニット。ブラウンスミスをメロディ重視にしたような、心地よいオーシャンポップ気分。アコースティックでさわやかで、ハワイものが好きな人もこの音色にはやられるはず。ふたりのソロ作もそれぞれ珠玉の名作になっていますよ。「Lovely Lady」、フリートウッド・マック(ボブ・ウェルチ)のカヴァー「Sentimental Lady」ジェフリー・コマナー作でイングランド・ダン&ジョン・フォード・コリーでおなじみ「We'll Never Have To Say Goodbye Again」など、琴線が震えっぱなしです。.
Lovely Lady.
Sentimental Lady.
We’ll Never Have To Say Goodbye Again.全米トップ40ファンには懐かしい名前ですね。ダン・フォーゲルバーグのバックバンドだった彼ら。これがファーストです。プロデュースをグリン・ジョーンズとグレン・フライ、ジョー・ウォルシュらが務めており、イーグルスの弟分的イメージもありますが、独自のオーシャンっぽさも感じます。メインのソングライター、トム・ケリーは解散後AORシーンの重要人物に。「Choices」などの爽快なアコースティックナンバーで、彼の才能が際立ちます。.
Choices.
Sailing To Monterey.
雨に願いを.ルーサー・ヴァンドロスの完全プロデュースによるディオンヌのコンテンポラリーな名作です。ルーサーは作曲にもかなり関与していて、一曲はデュエットも披露。なかにはかなりチャレンジしたダンスビートの曲もありますが、彼女の前向きな気持ちがアルバムにすこやかな気分を与えています。ラストは「Will You Still Love Me Tomorrow」をゴスペルフィーリングをドラマチックに。.
So Amazing.
What Can A Miracle Do.
Will You Still Love Me Tomorrow.「Wham Bam」(邦題「恋のバンシャガラン」)が全米16位のヒット。いわゆるシティポップ・サウンドの代名詞。70年代のラジオ・ヒットを愛する人にはたまらない一枚です。トム・レドン(イーグルスのバーニー・レドンの弟)、ジョン・バットドルフ、ブレント・ミッドランドらが中心に結成された西海岸の5人組で実力者ぞろい。Hi-Fi名物として人気を博した「片寄明人セレクション」アルバムでもあります。.
Wham Bam.
Goodbye, So Long.
It’s Gonna Be Alright.さわやかでモダンなアレンジのトッド・ラングレン「I Saw The Light」カヴァーに注目! NYメイドの重心の低いソウルフルな白人女性ヴォーカルAORです。スティーヴ・ガッドなどNYのトップセッションメンを従え、ホーン&ストリングス・アレンジはチャーリー・カレロ。山下達郎「Circus Town」ともシンクロした時期の作品。悪かろうハズありません!.
I Saw The Light.
Take It Or Leave It.
I Wanna Do It Over Again.主人公のコリー・ウェルズは元スリー・ドッグ・ナイトの一員。本作はデヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ジェイ・グルスカなどすごいメンバーに囲まれてのソロ作品。全体の雰囲気はブルーアイドソウル的で、テンポよく盛り上がる「You're My Day」で即死ですね。なにしろAORファンにとっては昔から途方もない名盤です。.
You're My Day.
Waiting For You.
I Know You’re Willin’ Darlin’.モータウンのラテン部門レーベルに残した1枚。スペイン語盤なので日本では当時もほとんど流通しなかったと思います。流行のAORというより、彼らしい叙情を活かした穏やかな曲中心。でもジャクソン・ファイヴの「I Wanna Be Where You Are」のカヴァーは、ばっちりこの人に似合います!.
Ahora Si Quiero Amor (I Wanna Be Where You Are).
Malas Costumbres (Evil Ways).
No Hay Sombra Que Me Cubra (The Only Woman).ちょっとキャロル・キングにも似た魅力的な声を持つイギリス出身の女性ポップSSWのセカンド。澄んだ色彩を帯びてパリッとしたAORサウンドを聴かせます。A面の頭からナチュラルな感性に聞き惚れてしまうはず。西海岸録音の本作にはジェフとマイクのポーカロ兄弟、スティーヴ・ルカサー、ジェイ・グルスカ等が全面参加。.
Listen.
Do Me A Favor.
You Should Hear.デイヴ・メイスン・バンド出身のマイク・フィニガン(ソロ作も人気です)とジム・クルーガー、ボズ・スキャッグス・バンド出身のレス・デューデックと組んだ職人肌バンド。ヘビーメタルみたいなジャケットですが、よく練られたアレンジで爽快なシティサウンドが詰まってます。うまくメロウに転化させる手腕は、さすが達人たちのグループという感じ。.
Angels Fall.
Just Like The Weather.
It’s All About You.プロデュースはデヴィッド・フォスター。もともとソングライターとしても高い実力で、70年代後半からはAORシンガーとして確固たる地位を築いたアレン。AOR濃度としてはこのアルバムが最高かと。ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ジェフ&マイク・ポーカロ、ペイジズ、そしてエンジニアにはウンベルト・ガティーカなど最高の布陣。曲作りにもフォスターが助力していて、いい曲ばっかりです。.
Fly Away.
I Could Really Show You Around.
Pass This Time.ペンシルヴェニア州ピッツバーグで活動する黒人SSW、ティム・スティーヴンス。地元を出ずに、自主レーベルでひっそりと作品を発表していたようですが、周囲の音楽仲間たちと作り上げたそのサウンドは、びっくり極上のローカルAOR! 「You Are My Music」をぜひ聴いてください! 歌声がとてもスムース! ボズ・スキャッグスのカヴァー「Miss Sun」もかっこいい!.
You Are My Music.
Miss Sun.
Blue Monday.26年ぶりの新譜もリリースしたデヴィッドの記念碑的デビュー作がこれ。80年代初頭の空気を感じさせつつ、作り上げたファーストです。甘酸っぱくて都会的なとてもいい曲ばかり。ジェイ・グレイドンが当初プロデュースに当たる予定も多忙のためグレッグ・マティソンに変わり、ジェイはエグゼクティブな立場で参加しつつ演奏しました。ポーカロ兄弟、スティーヴ・ルカサー、デヴィッド・フォスター、ビル・チャンプリン、トム・ケリーなどカンペキに豪華なメンバーが参加。とてもナイスな気分のAORアルバムです。70年代であれば、とてもセンチメンタルなSSWだったと思います。.
Anywhere To Run To.
Boys Of Autumn.
Too Good To Last.シーウィンド解散後、ドラマーのボブ・ウィルソンが元エアプレイのトミー・ファンダーバークと組んだCCMユニット。トミーのハイトーンの歌声やバンドサウンドは80年代的ハードポップ的ですが、シンセ音をうまくいかしたメロディアスなメロウナンバーもいいです。.
All Under Him.
King Of Glory.
Silent Night.1984年のロサンゼルス五輪のために制作された曲です。作詞作曲はバリー・マン&シンシア・ワイル。おなじみのセルメンサウンドというよりエイティーズAOR+アスリート向けの高揚感で脚色されていますね。そしてかつて全日本プロレス中継を見ていた人にもおなじみのイントロでもあります。.
Olympia (long version).ある意味、ポール・サイモンより早かったかもしれないアフリカンミュージックへのアプローチ。このアルバムのタイトル曲を聴くと、ここにあった可能性と彼らのチャレンジに敬意を覚えます(もちろん曲として気持ちいい)。ライヴアルバムでありながら新曲で構成したのも意欲的。ちなみにドラムはジェフ・ポーカロ。あまり語られない作品ですが、ぜひ今一度。.
Sudan Village.
‘Cause You Love.
Baby I’ll Give It To You.ロキシー・ミュージックでの活動に傑作「Avalon」でひと区切り(解散ではない)をつけたブライアン・フェリーのソロアルバム。70年代から積極的にソロ作もリリースしてきた彼ですが、このアルバムは「Avalon」からの系譜にある大人のダンディズム+80年代メロウの融合でした。「Don’t Stop The Dance」をはじめヒット満載。めちゃめちゃ音がいいです。.
Don’t Stop The Dance.
Slave To Love.
Windswept.過去の3枚のソロと比べても、かなりAOR路線に針を振った「Can I Call You」で幕を開ける80年のアルバム。かと思えば、長年のファンを泣かせる「Where Does The Lovin' Go」みたいなメロウなナンバーもあったり、美しいメロディセンスは健在。ファンキーな「Silky」などもぜひ.
Silky.
Where Does The Lovin' Go.
Can I Call You.サードアルバム。アンドリュー・ゴールド、ウェンディ・ウォルドマンらと組んでいたグループ、ブリンドルでのデビューから数えるとすでに10年のキャリア。ソングライターとしても着実に成功していた彼女のソロ活動ではこれがいちばんのヒット。「Personally」は全米19位まで上昇しました。大人の揺れる心をライトメロウなサウンドに絶妙に落とし込みます。.
Personally.
I Don’t Want To Miss You.
Even If.80年代前半に2枚のアルバムを残しているドイツのAORファンク/ブラジリアンジャズバンド。とにかくファーストがめちゃくちゃ人気が高い&激レアですが、3年後にリリースされたこのセカンドも負けず劣らずの好内容。人気面で負けているのは、ブラジル色が薄まったから? ジャケのせい? でも、今はこのサウンドのヴァラエティも武器になるはず。シンガーのフィリップ・アール・エドワーズの声がまずとてもいいし、複雑なコードを使いながらあくまでメロウな楽曲のクオリティが本当に高いのです!.
Rosie.
Jack The Rapper.
Foolin’ Arounf.冒頭のハスキーなヴォーカルが予感させるように、その後も期待通りの仕上がり。大人の味のAORですね。デリケートな躍動感を感じさせる16ビートのグルーヴをたたき出すのは、ドラム兼プロデュースのコイノニアのビル・マクスウェル。緻密なアンサンブルとソウルフルな歌がアダルトでビターな後味もいい。AORファン御用達の田中康夫著に「たまらなくアーベイン」掲載アイテムです。近年入手困難化。.
Wake Up Everybody.
Your Love.
Eternally.これが通算4作目。70年代の作品に比してややハードなサウンドからスタートしますが、ほどなく落ち着いた味わいのいつもながらの作風となります。「Minimum Love」を初め、さわやかで温もりを感じさせる曲ばかり。すべての曲作り、そしてアレンジを自ら手がけていて、すべてが彼の色の音楽になっています。メジャーレーベルからのリリースですが、「Truth」というワードやジャケットが示すのはクリスチャン傾向。広義のCCM作品です。.
Minimum Love.
On The Line.
Nothin’ But The Truth.このアルバム、なかなか見かけないんです。シンガーとして円熟の領域にあった彼女ですが、70年代半ばからディスコブギー/AORサウンドに積極的に取り組みます。本作は79年制作でディスコソウルど真ん中。タイトル曲などでのすかっと抜けたファンキーサウンドが最高です。プロデュースはキーボードのラリー・ファロウ。デヴィッド・T・ウォーカー、パウリーニョ・ダ・コスタらも参加。.
Life, Love And Harmony.
Here's To Us.
Open Up Your Heart And Take Me.日本ではヒットしたフュージョンの代名詞。ですが、世界的に彼らのブリットファンクとしての再評価は徐々に進んでいます。この84年作では女性シンガーを前面に出していることもあり、タイトル曲や「Holding On」など彼らの印象がずいぶん違って聞こえるはず。もちろん彼らの愛されているキャラクターも「Summer Sky」で全開に。.
Down On The Street.
Holding On.
Summer Sky.クライヴ・デイヴィスがAristaの社長に就任した際、前身のBellから継続して契約したのはメリサ・マンチェスターとバリー・マニロウだけだったとのこと。その強い信頼に応えたバリーの最大のヒット作。なんといってもディスコサンバの名曲「Copacabana」収録なんですが、じつはこの曲は全米チャートでは8位が最高。全米ナンバーワンにはなってないのですね(アルバムから最大のヒットは「Can’t Smile Without You」で3位)。.
Copacabana.
Can’t Smile Without You.
I Just Want To Be The One In Your Life.全米で25位まで上昇したスマッシュヒット「Steal The Night」は当時の日本でのAORクラシックのひとつ。エアプレイのコンビがコリー・ウェルズのために書き下ろしたバラード「Throw A Little Bit Of Love My Way」など、上質なAORがこれでもかと並んでます。きらめく夜景にぴったりのセクシーなシルキーヴォイスでした。.
Take Me To Your Heaven.
Steal The Night.
Throw A Little Bit Of Love My Way.70年代半ばから後半にかけて、素晴らしく洗練されたジャズAOR作品を残してきたマイケル・フランクス。80年代最初の本作でも、さらに落ち着いた風情のしなやかなサウンドを聴かせます。「Inside You」などの柔らかな音からは太陽の香りが漂います。トミー・リピューマ&アル・シュミットによる完璧な音作り!.
Inside You.
All Dressed Up With Nowhere To Go.
Loving You More And More.大ヒットアルバム「Private Eyes」から、タイトル曲、「I Can’t Go For That」の2曲連続ナンバーワンに続くサードシングル。甘酸っぱくきらめいた曲調と、やっぱり歌詞の言葉使いのユニークさが際立ちます。.
Did It In A Minute.
Head Above Water.