生涯をキューバで活動した名シンガー。1982年に亡くなっており、このアルバムはおそらく70年代後半のレコーディングと思われます。アメリカにわたったミュージシャンたちが発展させたサルサの原型を保ちつつ、しっかりと地元グルーヴを伝えます。歌も演奏も迷いが1ミリもないかっこよさ! 「Yo No Queiro Piedra En Mi Camino」で夕暮れに踊りまくりたい! バラードも胸を打ちます!.
かつてはマーク・ベノらと交流があったスワンプレディ。70年代後半にはすっかりソフィスティケートされたAORシンガーに転身しました。でも、ソウルフルな持ち味は失わず。姉のパートナーだったブッカー・T・ジョーンズのプロデュースによる79年作です。シフォンズ「One Fine Day」のモダンなリメイクなど、音楽へのリスペクトもばっちり。.
高校生とカレッジの学生に対する音楽教育の一環として結成された大人数コーラス・グループ。大阪万博に来日したことがきっかけで、日本制作されたアルバムと思われます。日本規格のカタログ番号ですが、恐らく輸出用。歌っているのは欧米ポップスです。「You Made Me So Very Happy」「Love Makes The World Go Round」なんか最高です! バカラックの「Saturday Sunshine」、フリー・デザインの「I Found Love」のカヴァーも素敵!.
収録曲・データ
【曲目】Here, There And Everywhere / You Made Me So Very Happy / Until It’s Time For You To Go / Saturday Sunshine / I Got Love // Love Makes The World Go Round / Softly As I Leave You / I’ll Be Seeing You / I Found Love / Lady-O / What The World Needs Now Is Love
PANAMファンも注目。裏ジャケにズラリ整列したPANAM缶にPANAMシャツのプレイヤーたちを見るだけで頭に血がのぼります。音は正統派。楽しめます。「Hold On To Your Man」は、ヤン富田さんも採り上げているカリプソ・クラシック。スティールパン柄のくりぬけジャケ&観光誘致目的の見開きの写真もいかしてます! トリニダード盤。.
TV「ナポレオン・ソロ」で主役のロバート・ヴォーンを追い抜くほどの人気を獲得したデヴィッド・マッカラム(イリヤ・クリヤキン役)が指揮するポップ・オーケストラ作品の第一弾。プロデュースはデヴィッド・アクセルロッド(これが重要)。「1-2-3」「The In Crowd」など当時のヒップなヒット曲がゴージャスにインスト化されています。マッカラム自作の「Insomnia」が意表のカッコヨサ!.
収録曲・データ
【曲目】1-2-3 / Turn! Turn! Turn! / The “In” Crowd / A Taste Of Honey / Yesterday / I Can’t Get No Satisfaction // We Gotta Get Out Of This Place / Downtown / The Far Side Of Town / Louise / Insomnia / The Sugar Cane
オーストラリア産70年代ソフトロック、あるいは珠玉のシティポップ・コーラス! 紅一点を擁する4人組で70年代に3枚のアルバムを残す彼ら。本作がファーストです。まだまだ未完成で荒削りなところもありますが、ハーモニーはすでに完成。紅一点のシャーリーン嬢の声も日本人好みのキュートなもの。タイトル曲や「Country Girl」まごうことなき名曲です! さらにキャロル・キング「It Might As Well Rain Until September」やリンダ・ルイスの「Reach Out For The Truth」も!.
【曲目】I Gotta Right To Sing The Blues / When Your Lover Has Gone / I Got It Bad And That Ain’t Good / When The Sun Comes Out / After You’ve Gone / Don’t Get Around Much Anymore // Blues In The Night / The Man I Love / Stormy Weather / You Don’t Know What Love Is / Can’t help Lovin’ Dat Man / A Nightingale Can Sing The Blues
【曲目】A Man Alone / Night / I've Been To Town / From Promise To Promise / The Single Man / The Beautiful Strangers / Lonesome Cities // Love's Been Good To Me / Empty Is / Out Beyond The Window / Some Traveling Music / A Man Alone (Reprise)
【曲目】Espana / Sentir De Laalhambra / La Danse Du Feu / Andalucia / El Gato Montes / Tango / Espana Cani / Jungle Drums / Oriental // Oriental / Malaguena / Sentir De La Alhambra / Andaluza / La Violetera / El Choclo / Rondella Araonesa / Sant Marti Del Canigo / Espana
70年代のイタリアで、欧米のロックやソウルにも対応したサウンドで斬新な風を吹かせたコンポーザー兄弟。もちろんイタリアン・サントラならではのラウンジ感覚も身につけているので、彼らの作り出すサウンドはとてもおもしろいです。このサントラだと「Il Ballo」や「Plata And Salud」のようなトラックがまさに彼らの真骨頂かも。隠し味に入ってるサンバ風味も本作のポイントです。レアグルーヴ・トラックとしては「Gli Amici」を!.
「Uptight」直前。声変わり直前でもあります。ハーモニカを吹き、自由に歌いまくる少年スティーヴィー。ヒット曲「Castle In The Sand」収録の一枚ですが、「Beyond The Sea」に一発ノックアウトなのであります! ハーモニカが切なく響く「Ebb Tide」にも涙。「Party At The Beach House」はヤングソウル心爆発のパーティーR&B! ブレイク前のスティーヴィーのアナログを入手するのは、とても難しくなっています。.
収録曲・データ
【曲目】Castles In The Sand / Ebb Tide / Sad Boy / Red Sails In The Sunset / The Beachcomber / Castles In The Sand (Instrumental) // Happy Street / The Party At The Beach House / Hey Harmonica Man / Beachstop / Beyond The Sea
「Sings A Song With Mulligan」に続くソロ・アルバム。ジャケが美麗ということもあって、「With Mulligan」と本作の次にリリースされた「Gasser!」は日本でもなじみがあるのですが、その合間に挟まれたこのアルバムを素通りするのは惜しいですよね。ブロードウェイのヒット・ミュージカル「Gypsy」からの曲を、バディ・ブレグマンのスインギーなビッグバンドを相手に気持ち良く歌います。彼女の歌声には、楽曲と自分が対等に渡り合ってる感じがするのです。これって実は稀有なことです。.
収録曲・データ
Overture / Everything’s Coming Up Roses / You’ll Never Get Away / Some People // All I Need Is A Boy / Small World / Together / Let Me Entertain You / Reprise
英国のグレートなラテンマスター。ラテン・キングとそのままのタイトルです。ロスの歌は実に愛嬌があり、いい感じの鼻唄系ダンナ芸なのですが、「I Adore You」「The Coffee Song」「Night Of Adventure」「Pancho De Bull」といつになく4曲も収録しています。ちなみに「I Adore You」は日本では「アドロ」の邦題で知られるメロディ。いい感じのヴォーカルと、さらっと切れ味を見せるラテン・ビート&メロディにほろっと酔わされてしまいます。.
収録曲・データ
【曲目】Brazil / I Adore You / El Gallo / Pancho De Bull / Coco Seeco / How Insensitive // El Gato Montez / Night Of Adventure / Norma De La Guadalajara / La Cumparsita / Alma Llanera / The Coffee Song
今ひとつブレイクしきれなかった印象もあるモータウン所属時代ですが、こうしてオリジナルアルバムを聴くと、本当に心のこもった歌とレベルの高い楽曲に驚かされます。あえて言えば、グラディスのディープな歌声も含め、モータウンの色に染まりきらなかったことが災いしていたのかも。ジョニー・ブリストル、パム・ソーヤー、レオン・ウェアなど、次世代のソウルを作り上げる才人たちが作曲面でバックアップ。ジェームス・テイラー「Fire And Rain」カヴァーも素晴らしい。.
ビーチ・ボーイズもとりあげたノヴェルティ/ホワイト・ドゥーワップの古典「Alley Oop」。そのヒットを出したハリウッド・アーガイルズ、唯一のアルバム(「The Hollywood Argyles」1960年)のリイシュー盤です。ジャケットや曲目曲順はオリジナルとほぼおなじですが、裏ジャケのライナーは彼らがスタジオ・ミュージシャンによる架空のグループで、中心がゲイリー・パクストンであったことを記しています。.